ローラスインターナショナルスクールを取材しました。

2023年4月27日にローラスインターナショナルスクール(Laurus International School of Science)を取材しました。ケンブリッジ大学国際教育機構認定校、日本で唯一のサイエンス系インターナショナルスクールです。場所は東京都港区芝にあり、三田駅から徒歩2分、田町駅から徒歩5分で通学に良好なアクセスです。現段階では初等部と中等部が開校されており、高等部も2025年9月に開校が予定されています。初等部と中等部は、できたばかりの新校舎である芝国際ビルにこの4月に移転しました。

また、青山・自由が丘・武蔵小杉・武蔵新城・白金台・高輪・月島の7つの場所にプリスクール・キンダーガーテンを展開しています。これらの他にアフタースクール・サタデースクールを含めると総生徒数は1300名ほどで、首都圏ではトップ3の規模に入ります。

今回はマーケティング部の網倉知美さんに学校を案内していただきました。

中等部が開校、今年が受験チャンス

※この写真は初等部のものです。

(網倉さん)2022年9月に中等部(Year7-9)がスタートしました。昨年中等部のYear7に入った子どもたちは日本では小学校6年生の年齢にあたります。その子たちは今年9月からYear8(日本でいう中学校1年生の年齢)になります。中等部はできたばかりということもあり、今年は多くの子どもたちを受け入れる余裕があります。

筆者(AOYAMA ABC SCHOOL塾長)はこれを聞いて、現在小学校6年生・中学校1年生の子供にとって、真っ先に入学のチャンスだと感じました。なぜなら、筆者の経験上、インターナショナルスクールが新たに中等部を開講したばかりの場合、開講から数年経った場合と違って、広く門戸を開けて生徒を募集しているからです。しかし、数年経って定員近くまで生徒数が埋まってしまうと、インターが募集できる受験枠は少なくなり、結果、狭き門になります。そういう意味では今年は間違いなくローラスの受験は狙い目と言えます。

(網倉さん)現在のYear7は外部から受験して入ってきた子と、初等部から上がってきた子が混ざっています。人数が小規模なので、先生の目が行き届いて、みんな仲が良いし、いろんなことをチームでやっていく、そんな雰囲気の良い学年になっています。人数が少ないので、手厚くフォローできます。

インターナショナルスクール選びにおいて、筆者はこれまで何度も少人数制の大事さを説明してきました。先生の視界に常に全員の生徒がいる、全員に十分な発言チャンスがあることは英語教育において最も大切なことです。また、少人数であるからこそ、友達同士の絆が深まり、卒業後もずっと連絡を取り合う一生涯の友達に恵まれるのです。

ローラスはサイエンスが特徴の学校

(網倉さん)当校はサイエンスが特徴の学校です。サイエンス・STEM系の分野が好きなお子さんはぜひチャレンジしていただきたいです。例えばサイエンスと英語のレッスンが週に5コマあります。それに加えてエンジニアリング・テクノロジーのレッスンが週に数回あります。一日にSTEM系分野における科目が3つ入ってくる日があります。
※STEMとはScience, Technology, Engineering, and Mathematicsの略です。

この説明から分かるのは、ローラスを受験する前提条件は、「サイエンスが好きである」ということです。これに加えて、英語ができるかどうかが合否に関係するので、受験のキーポイントは「サイエンス+英語」ということになります。

入学後の手厚いフォローもある

(網倉さん)考査では英語・算数の試験と面接があります。英語に関しては、合格までもう一歩、というケースでは、プラスアルファとしてアフタースクールで英語のレッスンをとっていただくなど、条件付き合格とさせていただくことがあります。

この対応について、筆者はローラスは日本で英語を学ぶ子供たちへの配慮があると感じました。日本の子供たちにとって、入学前にインターで通用する英語を習得するのは環境的に非常に困難なものです。しかり、ローラスは「サイエンスをやりたい」「英語も必ずできるようになる」という強い熱意を受け止めてくれる学校だと感じました。

もっとも、よほど英語に自信がない場合は、一つ下の学年からスタートすることを相談するのもいいでしょう。また、インターの場合、ジャンプアップ(飛び級)もありますので、学力(英語力)が追いついてきたら元の学年に戻る、あるいはそれより上にいくこともあります。こういう柔軟な対応ができるのは、インターならではですね。

なぜサイエンスなのか?

(網倉さん)サイエンスでは実験のプロセスを踏むことによって、論理的な思考力が磨かれます。例えば、証明したいことがあるとして、実験のために何が必要なのか準備をする、予想を立てて実際に実験をしてみる、予想と結果が違ったら立ち戻ってやり直す、というプロセスを学べるところが良いところです。論理的な思考力が磨かれます。このように、実験だけを多くやっているわけではなく、サイエンスというツールを使って、論理思考力を育んでいきます。これは後にご説明する、当校が目指すアントレプレナーシップというものにつながっていきます。

論理思考力が鍛えられるのがローラスの良いところですね。仮説・実験・修正などを通じて論理的な思考法をより多く学べるのが、他の学校と決定的な違いだと感じました。単にサイエンスが好きかどうかだけでなく、論理思考力を鍛えさせたいと考えるご家庭に向いていると思いました。

ローラスのミッション アントレプレナーシップとは何か

(網倉さん)当校は「世界をよりよく変革するイノベーターを育てる」をミッションに教育を行っているのですが、自分が勉強したことが学校内で終わるのではなく、実社会にどう活かされるのかということを大事にしています。例えば自分がプログラミングしたものが実社会でどう活かされるのか、そしてそれをもっとよくするためにはそのプログラミングをさらにどうしたらもっと良くなるのかを考えるということです。

(網倉さん)つまり、実社会で様々な問題が起きている中、それらをどのように解決するか、そのワンステップとなるのがアントレプレナーシップです。それこそ、中学生・高校生くらいになったら会社を興して欲しいなと思っています。もちろん全員に起業して欲しいというわけではありませんが、ビジネスプランを立てることや、資金調達計画など、可能な限りのバックアップをすることができます。資金調達にはプレゼンが必要になりますが、当校の子どもたちは幼稚園くらいからそのスキルを磨いてきています。例えば幼稚園年長さんの時点でShow&Tell、クラス前で発表をしています。初等部では、皆当たり前のようにプレゼンをしています。

論理思考力が鍛えられているからこそ、説得力のあるプレゼンができるようになるのだと思います。また、日頃から物事をよく観察することでプレゼンの元ネタを掘り出すことができるようになります。また、問題解決能力があるからソリューションを生み出すことができるというのもローラスで学ぶ子どもたちの強みだと感じました。特に実社会での問題解決能力は近年ますます求められていますので、このような育ち方をする人材は貴重です。

子供たちの夢を応援する奨学金制度あり

(網倉さん)インターでは珍しいかもしれませんが、当校には奨学金制度があります。教育にはお金がかかりますが、何より子どもたちのやる気・熱意が大事だと考えております。ローラスに来て何をしたいのか、明確なビジョンを持っている子供は成長が早いですし、そういう子供がクラスをリードして欲しいです。そのために奨学金制度を設けています。

最先端のIT環境

(網倉さん)サイエンスもそうですが、ITについても最高の環境を用意しています。子供たちにはAppleのパソコンを支給しております。昨年パソコンを調達したのですが、最新モデルです。子どもたちはそれでプレゼン資料を作っています。そのためのリサーチもしています。小学生はiPadのスクラッチジュニアでプログラミングを学んでいますが、小学生高学年くらいになるとPythonやマシーンラーニングなどやります。こういうのが好きな子は自分でどんどんやっていきます。

筆者はこれを聞いて驚きました。小学生では多少プログラミングはやるのは知っていましたが、まさかPython でマシーンラーニングをするというのは想像もしていなかったからです。果たして、大人でも一体どれくらいの人がこれをできるでしょうか?また、それを教えられる経験豊富な先生がいるというのも、注目すべきことだと思います。

教室はTHEインターらしい雰囲気

(網倉さん)空手と日本語(国語)の授業以外はすべて英語で授業が行われます。空手は松濤館流の先生にきていただいています。「挨拶」「礼儀」などがありますので、そういうのを日本語で学ぶ良い機会になります。空手の時間は子どもたちは道着に着替えます。ある時、インタビュー動画を制作しているときに、男の子がローラスは空手があるから最高だと言っているのを聞いて、ちゃんと魅力が伝わっているなと感じました。当校は7階〜10階のフロアですが、芝国際中学校・高等学校の体育館や屋上が上のフロアにあり、そちらに移動して授業をしています。ワンフロア全てが体育館で、バスケットコートが入る巨大な空間ですので、子どもたちはスポーツを存分に楽しめます。

実際に各フロアを移動して子供たちが教室で学んでいるところを見学してみました。先生は全員外国人、授業は100%英語で行われていました。まさに、インターらしい雰囲気です!教室内はもちろん、廊下で歩いている子どもたちも英語で話しているのが聞こえています。壁の掲示物も全て英語です。このように日常を英語で過ごすことで自然と言葉が英語になるのです。これは、何もしゃべれずとも海外に行って過ごすだけで英語が話せるようになるのと同じですね。それが日本でできる、だからインターは素敵なんです。(今回は時間の都合上体育館を見学することはできませんでした。)

小学校3年生までスクールバスあり

(網倉さん)初等部は2路線の他に、川崎方面からエクスプレスバスが出ています。バスをご利用いただけるのは小学校3年生までです。

エクスプレスバスは武蔵新城校→武蔵小杉駅→田園調布本町→洗足池→初等部で運行しているとのことです。

初心者はサタデースクールで英語力をフォローアップ

(網倉さん)初等部に関しては、ESL/EFL/EALのようなコースはありませんが、サタデーコースにてフォローアップが可能です。サタデーには英語初心者のお子さんから帰国子女のお子さんまでいます。5つほどレベル別コースがあり、お子さんのレベルにあったコースをご案内しています。中でもファウンデーションコースというのがありますが、こちらは英語初心者でも入ることができます。どうしてもレギュラークラスについていくのが不安な場合は、サタデースクールで英語力を磨いてからレギュラークラスに入っていただくのをご検討いただくのも良いと思います。Year2(日本でいう小学校1年生)は全クラス担任の先生+TAの2名体制になっています。TAがサポートしますので安心して授業を受けていただけます。

気になる入試(考査)は

(網倉さん)考査では算数と英語の試験と面接があります。算数も英語で書かれているテストになります。実際に英語で学んでいけるかどうかを見させていただいております。面接では、将来やりたいことは何かなど、いくつか質問をさせていただきます。

(網倉さん)初等部は毎年6月に説明会を行って、9月に考査があります。もし万が一英語力の関係で条件付き合格となったお子さんは、考査が終わってから入学するまでの間(およそ半年~1年)にプリセッショナルコースを受けていただいて、その後正式に入学するということもあります。

つまり英語力で合格までもう一歩足りない子供たちにもチャンスが与えられているということですが、筆者はこの点については、日本の子供たちにとっては本当にありがたいことだと思いました。どうしても考査が心配な場合は、別の方法としてキンダーガーテンから入っておくというのも手でしょう。

学校説明会は日本語と英語のセッションあり

ローラスの入学説明会は午前が日本語での説明会で、午後が英語での説明会です。日本語での説明会の中でも校長先生は英語でお話されますが、初めてご見学にいらしたご父兄・お子様でも理解できるように、やさしい英語でお話してくれるそうです。

個別見学受付中

入学説明会以外の日でも予約制にて随時個別見学を実施しています。

保護者は英語が話せなくても安心

受付のスタッフは全員日本人ですので、入学後の学校とのやりとりは日本語でも大丈夫とのことです。先生とのコミュニケーションでは日本人スタッフが通訳に入ってくれて、学校が出すレターは日本語・英語の両方で書かれているそうなので、保護者が英語で困るとういことはないでしょう。

将来の進学先は

(網倉さん)当校はケンブリッジのカリキュラムですので、国内外ともにケンブリッジのAレベルまたはASレベルを卒業資格として世界のトップ20を含む、2,000校以上の大学に受験が可能です。

筆者が調べた限り、2023年5月現在、国内でケンブリッジAレベル・ASレベルで受験を認める大学は21校あることが確認できました。以下はその一例です。

そのほかの大学を確認したい場合は、こちらをご覧ください。
Cambridge Recognition and Credit Policy Searchで検索することもできます。

校内の見学レポート(写真付き)

ここからは校内を見学した時の様子をお伝えします。

ローラスは各フロアにテーマがあります。
10階・・・アドアストラ(宇宙)
9階・・・シンギュラリティー
8階・・・プラネットアース
7階・・・オーシャン

制服の展示もありました。初等部の制服がとてもかわいいです。中等部はちょっと大人・洗練されたデザインで良いですね。

中等部制服および運動服

子供たちが教室で学ぶ様子です。まさにインターらしい雰囲気、聞こえてくるのは英語だけです!

Innovation Labは子供たち物を作る場所です。様々な工具・設備が整っています。

ローラスのサイエンスルーム、本格的な実験室です。

Laborarotyです。こちらも様々な研究が行われています。

校内で特に面白いと感じたお部屋があります。Life Libraryというところで、まるでジャングルのようなお部屋です。植物・動物を飼っています。フトアゴヒゲトカゲ、亀、ピラニア、アロワナなど、珍しい生き物がいます。子供たちは植物・生き物に触れて楽しく時間を過ごしています。クラブ活動(アニマルクラブ)では、お掃除、生き物のお世話、ヘルスチェックをしています。お部屋は年間通して25度、湿気がありますので、まさにジャングルのように感じます。

これはボルダリングです。室内で体を動かすために用意されています。必ず指導者(先生)がついている状態で子供たちは利用します。また、体を動かすことで成長につながるところも良いところです。

廊下に設置されたボルダリング壁

筆者は様々なインターナショナルスクールにお邪魔したことがありますが、ローラス以外にサンゴ礁があるところは見たことがありません。7階のフロアで子供たちが楽しそうに魚とサンゴを観察していました。

7階にあるサンゴ礁

こちらの教室の先生はハワイ出身とのこと、入口にAloha!のデコレーションがありました。各教室、先生の個性が出ていて、楽しいし飽きないです。

こちらは、子供たちが帰る様子です。先生たちが玄関で見送っています。とても丁寧で、子供に寄り添っているのがよくわかりました。

まとめ

実際に取材してみて、とても良い学校であることがわかりました。真新しいピカピカの校舎で子供たちが本当に楽しそうに、伸び伸びと学校生活を送っています。日本で唯一のサイエンス系インターナショナルスクールであり、サイエンスが好き、あるいは論理思考力を鍛えたい、そしてイノベーティブなことを子供に体験させたい、そんなご家庭に合っていると思います。今年については中等部がねらい目です。まだ開講したばかりなので、門戸が広いため、今年小学校6年生・中学校1年生のお子様がいるご家庭は、ぜひ実際に足を運んでチェックしてみてください。当教室AOYAMA ABC SCHOOLでも、ローラスインターナショナルスクールの見学を申し込むことができます。

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インターナショナルスクールへ行くために、当教室AOYAMA ABC SCHOOLで英語力を鍛えましょう。インターで学校生活を送るための日常英会話、文法、長文読解、ライティングなど、必要なことをしっかりと学べて、英語に自信をつけてからインターに行けます。