インターナショナルスクールの疑問 日本語教育はあるのか

インターナショナルスクールについてよるあるご質問の一つが、「日本語教育はあるのか」です。

これは保護者からすればとても気になることのはずです。大きく分けて2つ理由がありますが、まず1つ目は、お子様をインターに入れる段階では、お子様が将来(留学などで)海外に住むのか、それとも日本に住むのかが決まっていない場合がほどんどだからです。どちらの可能性もある場合は、しっかりとした日本語教育も受けておく必要があります。2つ目の理由は、英語と日本語をどちらも中途半端にしたくないという理由もあるかと思います。

それでは、実際に日本語のクラスというのは、インターナショナルスクールにあるのでしょうか。

埼玉県所沢市にあるコロンビアインターナショナルスクールを例にご紹介したいと思います。こちらのインターは首都圏でも有名かつ大きなインターですので、参考になるかと思います。

幼稚園課程・・・週2回(30分)
小学課程・・・週1回(45分)
中学課程・・・週1回(55分)
高校課程・・・なし

こちらのインターでは、国内外の教員資格を持つ日本人教師が、文部科学省の検定教科書を用いて、それぞれの学年に見合った日本語・漢字・文化・歴史などについて授業をします。

気になるのは、授業の回数や時間が十分なのかどうかかと思います。もしかすると、ご家庭の見方によっては授業時間が少ないのではないかと感じることもあるかと思います。

もちろん、日本の公立・私立学校と比べたら日本語の授業は全然少ないと思います。本当にこれで良いかどうか、の結論を急ぐ前に、一つ理解しなければならないことがあります。

日本の学校はお子様の言語のベースを日本語で育てる教育になっています。四六時中、日本語で授業し、先生ともお友達とも日本語で会話をして学校生活を過ごすことになります。そのため、日本の学校を出られた方は「日本語で物を考え生活する」ことになります。

インターはそもそも立ち位置が全然違います。日本にインターがある理由は、将来お子様が海外の高校・大学で留学するのを手助けするためです。そのため、「英語で物を考え生活できる」ようにするのがインターの役割なのです。ですので、同じ日本にあるとはいえ、学校内の生活はまるで違います。例えば、授業時の先生やお友達との会話が英語であることはもちろん、校内放送、壁にある掲示物やプリントなども全て英語になっています。

これを踏まえて考えますと、言語のベースは英語で、日本語については「補完的に」使えればそれで良いということになります。その考えで行きますと、上記の授業時間でも十分と言えると思います。

ですが、そこで更に疑問が出るはずです。
「それで本当に日本の生活に困らないのか?」

このように考えるのも無理はありません。日本という国は、敬語を使い方などを始めとした、とても「言語にうるさい国」だからです。目上の方とお会いした時や、ビジネスシーンなどでは、言葉の遣い方が重要になってきます。

筆者は上記にご紹介したコロンビアインターナショナルスクールを卒業した経験があり、またAOYAMA ABC SCHOOLの塾長として長年英語教育に携わってきましたが、少ない日本語の授業時間で困るか困らないかで言えば困ることはないと言えると思います。

なぜなら、そもそも「日本に住んでいるから」というのが一番の理由です。海外留学を例に考えるとわかりやすいのですが、日本国内でいくら英語を頑張って勉強してもなかなか身につきませんが、海外留学すると、それまでの苦労が嘘のように英語がすっと頭に入ってきて、ほとんど苦労せずとも数ヶ月〜1年程度で英語がペラペラに話せるになります。日本語の学習もこれと同じことが起こります。日本にいる外国人は、驚くほど自然な日本語を身に着けている人がいますね。

つまり、どういう環境にいるか、というのは人が考えている以上に大きく影響するのです。海外留学で、数ヶ月すれば英語がペラペラになることを考えれば、日本に暮らしているというのは、それだけで十分に日本語を学習できる環境にあるということになります。

ただし、だからといって何も努力しないわけにはいきません。インターはベースが英語で、日本語は「補完的」な言語学習をするわけですから、例えばより多くの漢字が書けるようになるには、あるいは上手な敬語の話し方を学ぶには、お子様ご本人が努力しないと身につかない部分もあります。

その努力というのはちょっとしたものです。何も一日何十時間も勉強をするというものではありません。放課後や夏休みの余った時間を活用して、ちょっとした学習をするだけで十分に身につくものであります。

結論、インターには日本語教育はあるが、あわせてお子様ご本人でも日本語の学習は必要と思っていただければと思います。

インターナショナルスクールへの進学に強い!

日本にいながらにしてお子様を海外の学校と同じ環境で学ばせることができることから、インターナショナルスクールは今とても注目が集まっています。また、最先端のPC環境で授業をするため、お子様はITにも強くなれます。

当教室では実際にインターナショナルスクール卒の塾長がお子様の英語力を鍛え、インターナショナルスクールへの進学・編入をアシストいたします。

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