キャピタル東京インターナショナルスクールを取材しました。

2023年3月10日にキャピタル東京インターナショナルスクール(CTIS)を取材しました。今回の取材で知り得たことをみなさまにお伝えします。CTISは東京都港区南麻布にあり、IB校です。現時点では小学部(PYP)と中学部(MYP)が開設されています。将来的にはKindergarten(幼稚部)と高校課程(DP)も開設される予定になっています。

午前10時頃にCTISに到着して中へ入ると、子供たちの元気な話し声が聞こえてきました。英語と日本語の両方が聞こえました。今回は事業部長の山田亜希子さんに学校を案内いただきました。

子供たちが話す言葉が自然と英語になっていく

(山田さん)入学した後、子供たちは英語と日本語の両方で生活します。日本語(国語)のクラスを除いて、全ての授業を英語で受けます。休み時間については日本語を禁止していません。お子さんが小さいうちは、休み時間に日本語(あるいは母国語)を話すことで息抜きになります。

筆者(AOYAMA ABC SCHOOLの塾長)もインターナショナルスクール(コロンビアインターナショナルスクール)卒ですが、そういえば休み時間は特にどの言語で話すというような決まりはなく、好きなように過ごしていた覚えがあります。しかし、入学から半年ほどすると自然に休み時間も英語で話すようになっていきました。

(山田さん)CTISに通う子供たちは、Grade1(小学校1年生)で入学すると、およそ1年でちゃんとプレゼンテーションができるようになります。子供は小さければ小さいほど吸収力があることは間違いありませんね。

CTISはゼロスタートを応援

インターによっては入学時に試験で高い英語力を求めるところがあれば、入学時は高い英語力を求めずに入学後に子供たちの英語力を徹底的に伸ばすところもあります。CTISは後者の方で、子供たちがゼロから英語をスタートすることを支援しています。

そもそもですが、入学時に高い英語力を求めるのは、環境的に無理があります。例えば日本の幼稚園に外国人が週1~2回程度の英語レッスンに来たとして、小1からインターで十分な英語コミュニケーションや活躍ができるでしょうか?その程度でインターの授業が理解できるほど、インターのカリキュラムは甘いものではありません。

私がとても良いなと思ったのは、CTISはこの点を理解してくれていることです。インターがゼロから子供たちの英語力を養ってくれて、最終的に大学で海外留学まで支援してくれるのです。日本に住んでいるご家庭で、保護者の大半はこのような対応を希望しているのではないでしょうか。

TAがレギュラークラスで初心者をサポート

CTISは英語初心者もみんなと同じレギュラークラスで学びます。インターに入ると、ESL/EFL/EALなどの英語初心者用クラスが用意されていて、そちらで半年ほど英語を鍛えてからレギュラークラスに移行することがありますが、CTISの場合は入学したら初心者でもすぐに全ての科目でレギュラークラスに入ります。

(山田さん)TAがほぼつきっきりでLanguage Supportをします。そのため、初心者でもしっかりと授業が理解できます。先生は授業をとめなくてすみますし、初心者でもみんなと一緒の空間にいながら授業がうけられるというメリットがあります。もし英語だけ勉強しているといわゆる学問の勉強をしないことになりますので時間がもったいないと考えています。

確かに、言語が違うことで授業がわからないのはTAがつきっきりで教えることで解消しますが、半年ほどESLなどの英語初心者クラスだけ受けて英語以外の学習が進まないと、そちらの学習機会損失が大きいという考え方は一理あります。PYP(小学課程)またはMYP(中学課程)はこのやり方で効果があると思います。DP(高校課程)は場合によってはESLだけ数カ月受けた方がその後の学習効果が高いかもしれません。筆者は実際にGrade10(高1)でインターに入って、半年ほどESLを受けてからレギュラークラスに移行になりましたが、実際ESLのおかげでレギュラークラスが理解できて、とてもではないですが、ESLなしではレギュラークラスに移行は無理でした。その経験から、高学年になればなるほど、最初にESLを受ける方が良いと考えています。小学生低学年は、いきなりレギュラークラスでも良いのかもしません。このあたりは各学校の考え方によります。

日本の子供たちにとって理想の4月入学

インターナショナルスクールによって入学時期が異なり、一般に4月または9月が多いのですが、CTISは4月スタートです。日本の学校と時期が同じなので、進学がしやすく、また子供への負担も軽減できます。もしこれが9月入学だと、学年の途中で転校することになり、ただでさえインターの100%英語環境に慣れるだけでも大変なのに、通う学校が途中から変わるという精神的な負担もかかるのです。やはり4月入学は進学する時に、安心感があります。

IBは少人数制が多いが、CTISはさらに特別な少人数

(山田さん)1クラス最大12名、実際にはそれより少ない人数でのクラス構成となることが多いですが、このように徹底した少人数制になる理由はCTIS創設者の佐藤の考えが反映されているからです。そもそも一般の会社の部下マネージメントで30人・40人がみられないのに、子供で見られるわけがないという考えからきています。つまり、会社でもできないことを、学校でやるべきでないということです。人数が多ければ全体の発言の回数が減りますし、発言する子としない子の差も生まれます。これらを解消するのが少人数制ですが、仮にクラスに12名の子供がいたら、その12名は常に先生の視界の中にいることになります。現状のクラス構成では、CTISは他のインターに比べてさらに少人数だと言えます。

筆者も英語教育は必ず少人数制が必要と考えています。もしも人数が多くてクラスで発言できなければ、それはせっかくインターにいるのに英語で発言する練習の機会がないのと同じです。インターを選ぶ上で、少人数制であることは必要条件だと言えますね。

将来的にキンダーから高校までカリキュラムが拡充予定

IB教育においてのメインはDP(高校課程)ですが、子供たちはPYP(小学課程)・MYP(中学課程)を通じて、DP(高校課程)に向けて学習の準備を進めていきます。

(山田さん)2023年3月現在、CTISはPYP(小学課程)とMYP(中学課程)を開設済みですが、今秋には渋谷駅に隣接する「Shibuya Sakura Stage」ビルにKindergarten(幼稚部)が開設予定で、さらに2024年~2025年にかけてDP(高校課程)を開設予定です。2025年頃には幼稚部から高校課程まで一貫したIBカリキュラム提供校になる見込みです。DP(高校課程)については、すでにIB候補校になっていますので、認定は確実にとれる見込みです。そのため、今PYP(小学課程)やMYP(中学課程)にご入学いただいても、DP(高校課程)に進む頃にはコースが開設されていますので、安心してご入学いただけます。

Kindergaten(幼稚部)からDP(高校課程)まで全部のカリキュラムを一貫して提供している学校はそう多くないので、2025年頃のCTISのカリキュラム拡大が楽しみです。

子供たちが楽しく過ごしている、広くて素敵なライブラリ

CTISは4階と5階にわかれていますが、5階に入るとすぐ右手側に広くてお洒落なライブラリがあります。

(山田さん)かなりの数の本が並んでいますが、ゾーンが半分に分かれていて、右半分がノンフィクション、左半分がフィクションの本です。子供たちが調べものをする時は、ノンフィクションのゾーンから本を選びます。子供たちはしっかりとフィクションとノンフィクションをわけて情報を取り扱うことを学びます。デジタルブックもあり、子供たちは定期的なテストを受けて、語彙力に対してちょっと頑張るレベルの本を読んでいます。このちょっと頑張るレベルの本を読むことで、英語力がぐんぐん伸びます。

当たり前のことではありますが、本の取り扱い(情報の取り扱い)を学ぶのは重要なことです。どのような情報ソースからリサーチするか、小さい頃から学ぶ価値があります。

衛生環境への配慮で安全なスクールライフを

筆者がCTISに入って最初に目にしたのはエントランス横の消毒スプレーと手洗い場でした。小学生でもしっかりと手洗いができるように低いシンクが設置されており、衛生環境への配慮が感じられました。今はコロナ(COVID-19)が流行していますが、将来的にどのようなウイルスによるパンデミックが起こるかわかりません。日頃から衛生環境への配慮があることはとても大事で、子供たちは安全なスクールライフを送ることができます。

外国籍の子供がいることで刺激になる

(山田さん)日本人のお子さんが多いですが、外国籍のお子さんもいます。ご両親のうちどちらかが外国籍のご家庭があります。来年度(2023年4月入学)では、日本語をほとんど話せない子供もいます。外国籍のお子さんがインターにくるメリットは大きいです。将来的に日本のマーケットで仕事をするなら、日本のことを知っていたり、日本語ができると強みになります。日本のマーケットに入って仕事ができる外国籍の人は、現在の日本ではかなり少ないと言えます。貴重な人材になります。CTISでの学校生活では、そういうのをスキルとして考えてもらって、日本語の勉強や日本人の子たちとうまくやることを学んでいただきます。ぜひ外国籍のお子様もCTISに歓迎したいです。

(山田さん)海外のご経験がある方は、異文化で自分がもともといた場所ではないところで、どうやって生活するか悩み考え、苦労したことがあるのではないでしょうか。それは非常に貴重な経験で、今後どのような環境であっても生きるために必要なスキルになります。それをここ日本で体験できるのは、インターならではのことです。

確かに、スクールを見渡すと、外国籍の子供の姿がちらほら見えます。日本人の子供たちは外国籍のお友達と話したい気持ちから、積極的に英語で話しかけています。子供にあまり言葉の壁ってないですね。日本人の子供たちにとって、外国籍の子供との触れ合いはとても良い刺激になることは間違いないでしょう。

海外では買い物一つでも苦労することがあります。通貨・単位が違う、地下鉄の券売機が日本と違ってやさしくない(コインが通らない)、ストがある、電車・バスがこない、など思い通りにならないことが多々あります。どのような環境であっても自分でなんとかして生きていくというのは重要なスキルです。また、日常生活が思い通りにならないことを早めに体験するのが重要なことです。子供たちに海外を見せてあげたいという全国のパパ・ママの想いを、インターなら実現してくれると思いました。

自由だからこそ自分で責任を持つ大切さを学ぶ

(山田さん)CTISでは制服はありません。学校のTシャツがあり、体育で使用します。あと、外に出る時に(子供を見失わないように)帽子をかぶります。普段、子供たちは好きな服を着ています。人に不快感を与えず、危なくなければ何を着てもOKです。自由である反面、自分で責任を持つことを日々教えています。

(山田さん)ルールで縛っていると、ルールがなくなった時に何をやってもよいという考えになっては困ります。日本の公立だったら服装から色から何から何までルールで縛ります。そうではないところに個性が出ます。これはインターならではのことです。もっとも、CTISは少人数なので大人の目が常に届いている状態で子供たちを見守っています。

私がインターに通っていた頃も、細かなルールはありませんでした。髪の毛の色や細かな服装規定はありませんでした。しかし、だからこそ、常に自分で考えさせられました。本当にこれでいいのだろうか?と自問自答する大事さをインターで学んだ気がします。

いわゆる臨界期なるものは実は存在しないが、小さいうちから英語を学ぶメリットは大きい

皆さんも一度は「臨界期」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。諸説ありますが、ある一定の年齢(おおむね9歳頃)を超えて英語学習を始めると、ネイティブのような流暢な英語にはならず、第二言語としてアクセントのついた発音で話すようになったり、ネイティブであれば間違わない言葉遣いをしてしまったりすると言われています。(参考:Study.com

しかし、筆者はGrade10(高1)でインターナショナルスクールに入って、本格的に英語学習を始めましたが、上記のような日本人特有の英語アクセントは全くなく、ネイティブと同じレベルで流暢にコミュニケーションをとることができています。また、大学に入った後や社会人になった後に英語を始めて、ネイティブ同等の英語スキルのある人を見てきています。これらの実例を観察した結果、筆者は巷でいう臨界期なるものは存在しないか、または一般にボーダーラインと言われている年齢は20代や30代ではなく、実はもっと高い年齢にあるという考えに至っています。

(山田さん)CTISも子供たちがどの段階から英語学習を始めても特段問題はないと考えています。しかしながら、年齢が上がるにつれて物事を素直に受け入れられなかったり、自分が上達できないプレッシャーなどは増えたりしていきます。その意味では、やはり小さい時から英語学習を始めるメリットは大きいです。

Kindergarten(幼稚部)やPYP(小学部)で子供をインターに入れられるなら、早いうちに英語耳ができるので、それがいいですね。しかし、MYP(中学部)やDP(高校課程)でも全然遅くありません。

中間・期末テストだけ頑張ろうはIBでは通用しない

(山田さん)試験前だけ頑張って点数をとるというのはIBではできないのです。日常の成果物、毎日の授業でのパフォーマンスがスコアに反映されるからです。日頃から頑張らなければいけない、というのは結構大変ですよ。それに、インターでは何倍も自分で勉強する必要があると思ってください。でも、結果的に日頃からちゃんとやっていた方が中間・期末テストも楽なはずですけどね。

筆者が卒業したコロンビアインターナショナルスクールはカナダ・オンタリオ州の教育でしたが、同じく、一夜漬けでテストの点数だけとって日常の授業をいい加減に過ごすことなんで、絶対にできませんでした。クラスでの発言やグループでリーダーシップをとるなどの日常のパフォーマンスを見られていたからです。どこのインターも同じですね。

裏を返せば、中間・期末テストがうまくいかなくても、日常のパフォーマンスがしっかりしていればそのクラスはパスできるということです。たまたまテストでしくじった場合でも、救われますね。

卒業には英語力だけでなく学び方が重要になる

(山田さん)DP(高校課程)を卒業することの大変さは世間でもよく知られています。卒業には単に英語力が必要と思われていますが、実際には日本にはない学び方が卒業に大きく影響します。CTISに入ると、Grade1(小1)からディスカッションに参加して、みんなの前でプレゼンテーションをすることになります。このような学び方を積み重ねていくと、実はDP(高校課程)は大変ではないはずなのです。なぜなら準備ができているからです。そこまでの準備や苦労はあります。でも、最終的な成果はちゃんと得られるのです。

子供たちは将来何を実現できるのか

おそらく、これからインターに子供を入れようか考えている保護者の皆さんは、これが一番気になるのではないでしょうか。つまり、最終的なゴールや成果はどのようなものか知りたいと思います。

(山田さん)CTISには子供たちが将来実現したいことをサポートする体制ができています。海外の一流大学に行きたければ、それをさせられる先生がいます。DP(高校課程)を出て起業したければ、それをサポートできるビジネススタッフがいます。ご本人が何をしたいかをサポートします。

(山田さん)学校全体としてIBの平均スコアで何点を目指すかということには重きを置いていません。目指すべきは、子供たち本人が目標とするスコアです。子供によって達成できるレベルは違います。でも、子供が達成するまで一緒に頑張ろうね、というサポートをしています。学校全体としてIBのスコアを平均する意味を感じないのです。平均値を上げるためにやっているのではなく、一人一人を伸ばすためにやっているのです。

筆者はこの話を聞いて、良い教育思想だなと思いました。日本の学校はなんでも平均でものを考えがちです。日本の考え方では、みんなと同じであることが重要で、個性を伸ばす面においてはネガティブな風にとらえられます。その逆をしてくれる、つまり一人一人の存在を大事に認めてくれるのが、インターなのです。

キャピタル東京インターナショナルスクール アクセス

106-0047 東京都港区南麻布4-11-30南麻布渋谷ビル4階・5階


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インターナショナルスクールへ行くために、当教室AOYAMA ABC SCHOOLで英語力を鍛えましょう。インターで学校生活を送るための日常英会話、文法、長文読解、ライティングなど、必要なことをしっかりと学べて、英語に自信をつけてからインターに行けます。